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2026-09-25

AI導入予算を初年度と2年目で仕分ける——費目の切り替わりを事前に読む

Argora編集部

AI導入費用は初年度と2年目以降で費目の性格が変わる。開発・研修といった一時的な費用と、ライセンス・運用工数といった継続的な費用を区別して予算を組むことで、2年目の予算不足を防ぐことができる。

AI導入の費用が「想定より膨らんだ」と感じるのは、たいてい2年目の終わりごろだ。初年度は開発費や研修費を中心にプロジェクト予算を組んだが、翌年度から本格的に積み上がってくるライセンス料や社内の運用コストを見落としていた、というケースが多い。

費目の性格を「一度きり」と「継続」に分けることが、この問題を事前に防ぐための基本になる。

初年度に集中する費目

AI導入の初年度は、プロジェクト型の費用が集中しやすい。導入を決定してから稼働するまでの間に、次のような費目が発生する。

  • システム開発・カスタマイズ費:既製ツールを自社の業務フローに合わせて設定・改修する費用
  • 初期導入支援費:ベンダーや外部コンサルタントへの委託料
  • 研修・習熟費:社内スタッフが操作に慣れるまでの教育工数や外部研修費
  • PoC(概念実証)費:本格導入の前に行う小規模検証にかかる費用

これらは基本的に「一度きり」の支出であり、プロジェクト予算として計上できる。ただし、研修費や開発費は費目の性格によって勘定科目の扱いが変わることがある。詳細はAI導入費用の勘定科目にまとめている。

2年目から変わる費目の重心

導入プロジェクトが完了し、AIが日常業務に組み込まれると、予算に占める費目の比重が変わってくる。

  • ライセンス料・サブスクリプション費:SaaSツールの月額・年額の利用料
  • 保守・アップデート費:システムの維持管理や機能追加への対応費用
  • 社内運用工数:問合せ対応、データ整備、設定変更を担当するスタッフのコスト

このうち最も見落とされやすいのが「社内運用工数」だ。初年度は外部ベンダーが担っていた部分が、稼働後は社内に移ってくる。明示的に担当者と工数を決めておかないと、誰かの業務が増えるだけで予算には計上されない状態が生まれる。コストとして見えない分、次年度の予算交渉でも見落とされやすい。

外部への委託費が減っても、社内の運用工数が増えていれば総コストは変わらない。見えない費目を可視化することが、2年目の予算設計の起点になる。

2年目の予算切れを防ぐ組み方

費目を整理しないまま予算を申請すると、翌年度に継続費用の枠が取れなくなる。初年度から取れる対策として、次の順序で進めるとよい。

  1. 費目を「一度きり」と「継続」に分類する:導入計画を確認しながら、各費目がどちらに属するかを一覧にする。
  2. 2年目以降の継続費目を初年度の段階で概算する:ライセンス料や保守費の目安は、ベンダーから見積もりを取れば初年度のうちに把握できる。
  3. 予算申請の資料に「継続費目の年間見込み」を別枠で記載する:初年度のプロジェクト予算と区別して示しておくと、翌年度の予算確保の根拠になる。

費用対効果の評価軸については、AI導入の費用対効果はどう測るかで整理している。予算を組む段階で評価指標を決めておくと、2年目の予算交渉での説明に使いやすくなる。

初年度の費目設計から2年目以降の運用体制まで、一緒に考えながら進める形についてはしぼる(DX伴走支援)を参考にしてほしい。

FAQ

よくある質問

AI導入の初年度と2年目で費用の何が変わりますか

費目の性格が変わります。初年度は開発・研修・PoC費など一度きりの費用が中心ですが、2年目以降はライセンス料・保守費・社内運用工数など継続的な費用が主体になります。

AI導入で2年目に予算が足りなくなるのはなぜですか

初年度の予算をプロジェクト費用として一括計上し、2年目以降の継続費用を別枠で見積もっていないケースが多いためです。ランニングコストを初年度の段階で概算しておくことが対策になります。

AI導入の予算を組むときに最初にすることは何ですか

費目を「一度きり」と「継続」に分類することです。この分類を先に行うと、初年度と2年目以降でそれぞれどの費目が残るかが明確になります。